治安維持法 (大正14・4・22法四六)    全面改悪治安維持法(昭16)

[大正14年 口語訳]    [昭和16年全面改悪  口語訳]       治安維持法用語解説

第一条 国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的卜テシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ入シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス前項ノ未遂罪ハ之ヲ罰ス
第二条 前条第一項ノ目的ヲ以テ其ノ目的タル事項ノ実行ニ関シ協議ヲ為シタル者ハ七年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処スル
第三条 第一条第一項ノ目的ヲ以テ其ノ目的タル事項ノ実行ヲ煽動シタル者ハ七年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第四条 第一条第一項ノ目的ヲ以テ騒擾、暴行其ノ他生命、身体又ハ財産ニ害ヲ加フヘキ犯罪ヲ煽動シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第五条 第一条第一項及前三条ノ罪ヲ犯サシムルコトラ目的トシテ金品其ノ他ノ財産上ノ利益ヲ供与シ又ハ其ノ申込若ハ約束ヲ為シタル者ハ五年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス情ヲ知リテ供与ヲ受ケ又ハ其ノ要求若ハ約束ヲ為シタル者亦同シ
第六条 前五条ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ軽減又ハ免除ス
第七条 本法ハ何人ヲ問ハス本法施行区域外ニ於テ罪ヲ犯シタル者ニ亦適用ス
  附 則
大正十二年勅令第四百三号ハ之ヲ廃止ス


[口語訳]

第一条 国体を変革しまたは私有財産制度を否認することを目的として結社を組織しまたは事情を知りながらこれに加入した者は十年以下の懲役または禁固に処する。
2 前項の未遂罪はこれを罰する。

第二条 前条第一項の目的をもってその目的にある事項の実行に関して協議した者は七年以下の懲役または禁固に処する。

第三条 第一条第一項の目的をもってその目的にある事項の実行を煽動した者は七年以下の懲役または禁固に処する。

第四条 第一条第一項の目的をもって騒乱、暴行その他生命、身体または財産に害を加えるための犯罪を煽動した者は十年以下の懲役または禁固に処する。

第五条 第一条第一項および前三条の罪を犯させる目的で金品その他の財産上の利益を供与またはその申込みもしくは約束をした者は五年以下の懲役または禁固に処する。
2 事情を知りながら供与を受けまたはその要求もしくは約束をした者もまた同じ。

第六条 前五条の罪を犯した者が自首した時はその刑を軽減または免除する。

第七条 本法は何人を問わない。本法施行区域外において罪を犯した者にも適用する。
付則
大正十二年勅令第四百三号はこれを廃止する。


治安維持法(全文)(一九四一年=昭和十六年)

  第一章 罪
第一条 国体ヲ変革スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シタル者又ハ結社ノ役員其ノ他指導者タル任務ニ従事シタル者ハ死刑又ハ無期若ハ七年以上ノ懲役ニ処シ情ヲ知リテ結社ニ加入シタル者又ハ結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ三年以上ノ有期懲役ニ処ス
第二条 前条ノ結社ヲ支援スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シタル者又ハ結社ノ役員其ノ他指導者タル任務ニ従事シタル者ハ死刑又ハ無期若ハ五年以上ノ懲役二処シ惰ヲ知リテ結社ニ加入シタル者又ハ結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ二年以上ノ有期懲役二処ス
第三条 第一条ノ結社ノ組織ヲ準備スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シタル者又ハ結社ノ役員其ノ他指導者タル任務ニ従事シタル者ハ死刑又ハ無期若ハ五年以上ノ懲役ニ処シ情ヲ知リテ結社ニ加入シタル者又ハ結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ二年以上ノ有期懲役ニ処ス
第四条 前三条ノ目的ヲ以テ集団ヲ結成シタル者又ハ集団ヲ指導シタル者ハ無期又ハ三年以上ノ懲役ニ処シ前三条ノ目的ヲ以テ集団ニ参加シタル者又ハ集団ニ関シ前三条ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ一年以上ノ有期懲役ニ処ス
第五条 第一条乃至第三条ノ目的ヲ以テ其ノ目的タル事項ノ実行ニ関シ協議若ハ煽動ヲ為シ又ハ其ノ目的タル事項ヲ宣伝シ其ノ他其ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ一年以上十年以下ノ懲役ニ処ス
第六条 第一条乃至第三条ノ目的ヲ以テ騒擾、暴行其ノ他生命、身体又ハ財産ニ害ヲ加フベキ犯罪ヲ煽動シタル者ハ二年以上ノ有期懲役ニ処ス
第七条 国体ヲ否定シ又ハ神宮若ハ皇室ノ尊厳ヲ冒涜スベキ事項ヲ流布スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シタル者又ハ結社ノ役員其ノ他指導者タル任務ニ従事シタル者ハ無期又ハ四年以上ノ懲役ニ処シ情ヲ知リテ結社ニ加入シタル者又ハ結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ一年以上ノ牢有期懲役ニ処ス
第八条 前条ノ目的ヲ以テ集団ヲ結成シタル者又ハ集団ヲ指導シタル者ハ無期又ハ三年以上ノ懲役ニ処シ前条ノ目的ヲ以テ集団ニ参加シタル者又ハ集団ニ関シ前条ノ目的遂行ノ為にスル行為ヲ為シタル者ハ一年以上ノ有期懲役ニ処ス
第九条 前八条ノ罪ヲ犯サシムルコトヲ目的トシテ金品其ノ他ノ財産上ノ利益ヲ供与シ又ハ其ノ申込若ハ約束ヲ為シタル者ハ十年以下ノ懲役ニ処ス情ヲ知リテ供与ヲ受ケ又ハ其ノ要求若ハ約束ヲ為シタル者亦同ジ
第十条 私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シタル者又ハ情ヲ知リテ結社ニ加入シタル者若ハ結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為ヲ為シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第十一条 前条ノ目的ヲ以テ其ノ目的タル事項ノ実行ニ関シ協議ヲ為シ又ハ其ノ目的タル事項ノ実行ヲ煽動シタル者ハ七年以下ノ懲役又ハ禁錮に処ス
第十二条 第十条ノ目的ヲ以テ騒擾、暴行其ノ他生命、身体又ハ財産ニ害ヲ加フベキ犯罪ヲ煽動シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第十三条 前三条ノ罪ヲ犯サシムルコトヲ目的トシテ金品其ノ他ノ財産上ノ利益ヲ供与シ又ハ其ノ申込若ハ約束ヲ為シタル者ハ五年以下ノ懲役又ば禁錮ニ処ス情ヲ知リテ供与ヲ受ケ又ハ其ノ要求若ハ約束ヲ為シタル者亦同ジ
第十四条 第一条乃至第四条、第七条、第八条及第十条ノ未遂罪ハ之ヲ罰ス
第十五条 本章ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減軽又ハ免除ス
第十六条 本章ノ規定ハ何人ヲ問ハズ本法施行地外ニ於テ罪ヲ犯シタル者ニ亦之ヲ適用ス
  第二章 刑事手続
第十七条 本章ノ規定ハ第一章ニ掲グル罪ニ関スル事件ニ付之ヲ適用ス
第十八条 検事ハ被疑者ヲ召喚シ又ハ其ノ召喚ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
検事ノ命令因り司法警察官ノ発スル召喚状ニハ命令ヲ為シタル検事ノ職、氏名及其ノ命令ニ因り之ヲ発スル旨ヲモ記載スベシ
召喚状ノ送達ニ関スル裁判所書記及執達吏ニ属スル職務ハ司法警察官吏之ヲ行フフトヲ得
第十九条 被疑者正当ノ事由ナクシテ前条ノ規定ニ依ル召喚ニ応ゼズ又ハ刑事訴訟法第八十七条第一項各号ニ親定スル事由アルトキハ検事ハ被疑者ヲ勾引シ又ハ其ノ勾引ヲ他ノ検事二嘱託シ若ハ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
前条第二項ノ規定ハ検事ノ命令ニ因リ司法警察官ノ発スル勾引状ニ付之ヲ準用ス
第二十条 勾引シタル被疑者ハ指定セラレタル場所ニ引致シタル時ヨリ四十八時間内ニ検事又ハ司法警察官之ヲ訊問スベシ其ノ時間内ニ勾留状ヲ発セザルトキハ検事ハ被疑者ヲ釈放シ又ハ司法警察官ヲシテ之ヲ釈放セシムベシ
第二十一条 刑事訴訟法第八十七条第一項各号ニ規定スル事由アルトキハ検事ハ被疑者ヲ勾留シ又ハ其ノ勾留ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
第十八条第二項ノ規定ハ検事ノ命令ニ因リ司法警察官ノ発スル勾留状ニ付之ヲ準用ス
第二十二条 勾留ニ付テハ警察官署又ハ憲兵隊ノ留置場ヲ以テ監獄ニ代用スルコトヲ得
第二十三条 勾留ノ期間ハ二月トス特ニ継続ノ必要アルトキハ地方裁判所検事又ハ区裁判所検事ハ検事長ノ許可ヲ受ケ一月毎ニ勾留ノ期間ヲ更新スルコトヲ得但シ通ジテ一年ヲ超ユルコトヲ得ズ
第二十四条 勾留ノ事由消減シ其ノ他勾留ヲ継続スルノ必要ナシト思料スルトキハ検事ハ速ニ被疑者ヲ釈放シ又ハ司法警察官ヲシテ之ヲ釈放セシムベシ
第二十五条 検事ハ被疑者ノ住居ヲ制限シテ拘留ノ執行ヲ停止スルコトヲ得
刑事訴訟法第百十九条第一項ニ規定スル事由アル場合ニ於テハ検事ハ勾留ノ執行停止ヲ取消スコトラ得
第二十六条 検事ハ被疑者ヲ訊問シ又ハ其ノ訊問ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
検事ハ公訴提起前ニ限リ証人ヲ訊問シ又ハ其ノ訊問ヲ他ノ検事ニ嘱託シ若ハ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
司法警察官検事ノ命令ニ因り被疑者又ハ証人ヲ訊問シタルトキハ命令ヲ為シタル検事ノ職、氏名及其ノ命ニ因リ訊問シタル旨ヲ訊問調書ニ記載スベシ
第十八条第二項及第三項ノ規定ハ証人訊問ニ付之ヲ準用ス
第二十七条 検事ハ公訴提起前ニ限リ押収、捜索若ハ検証ヲ為シ又ハ其ノ処分ヲ他ノ検事ニ嘱託シ若ハ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
検事ハ公訴提起前ニ限リ鑑定、通訳若ハ翻訳ヲ命ジ又ハ其ノ処分ヲ他ノ検事ニ嘱託シ若ハ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
前条第三項ノ規定ハ押収、捜索又ハ検証ノ調書及鑑定人、通事又ハ翻訳人ノ訊問調書ニ付之ヲ準用ス
第十八条第二項及第三項ノ規定ハ鑑定、通訳及翻訳ニ付之ヲ準用ス
第二十八条 刑事訴訟法中被告人ノ召喚、勾引及勾留、被告人及証人ノ訊問、押収、捜索、検証、鑑定、通訳並ニ翻訳ニ関スル規定ハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外被疑事件ニ付之ヲ準用ス但シ保釈及責付ニ関スル規定ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十九条 弁護人ハ司法大臣ノ予メ指定シタル弁護士ノ中ヨリ之ヲ選任スベシ但シ刑事訴訟法第四十条第二項ノ規定ノ適用ヲ妨ゲズ
第三十条 弁護人ノ数ハ被告人一人ニ付二人ヲ超ユルコトヲ得ズ
弁護人ノ選任ハ最初ニ定メタル公判期日ニ係ル召喚状ノ送達ヲ受ケタル日ヨリ十日ヲ経過シタルトキハ之ヲ為スコトヲ得ズ但シ巳ムコトラ得ザル事由アル場合ニ於テ裁判所ノ許可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第三十一条 弁護人ハ訴訟ニ関スル書類ノ謄写ヲ為サントスルトキハ裁判長又ハ予審判事ノ許可ヲ受クルコトラ要ス
弁護人ノ訴訟ニ関スル書類ノ閲覧ハ裁判長又ハ予審判事ノ指定シタル場所ニ於テ之ヲ為スベシ
第三十二条 被告事件公判ニ付セラレタル場合ニ於テ検事必要アリト認ムルトキハ管轄移転ノ請求ヲ為スコトヲ得但シ第一回公判期日ノ指定アリタル後ハ此ノ限二在ラズ
前項ノ請求ハ事件ノ繋属スル裁判所及移転先裁判所ニ共通スル直近上級裁判所ニ之ヲ為スベシ
第一項ノ請求アリタルトキハ決定アル迄訴訟手続ヲ停止スベシ
第三十三条 第一章ニ掲ゲル罪ヲ犯シタルモノト認メタル第一審ノ判決二対シテハ控訴ヲ為スコトヲ得ズ
前項ニ規定スル第一審ノ判決ニ対シテハ直接上告ヲ為スコトヲ得
上告ハ刑事訴訟法ニテ第二審ノ判決ニ対シ上告ヲ為スコトヲ得ル理由アル場合ニ於テ之ヲ為スコトヲ得、
上告裁判所ハ第二審ノ判決ニ対スル上告事件ニ関スル手続ニ依リ裁判ヲ為スベシ
第三十四条 第一章ニ掲グル罪ヲ犯シタルモノト認メタル第一審ノ判決ニ対シ上告アリタル場合二於テ上告裁判所同章ニ掲グル罪ヲ犯シタルモノニ非ザルコトヲ疑フニ足ルベキ顕著ナル事由アルモノト認ムルトキハ判決ヲ以テ原判決ヲ破毀シ事件ヲ管轄控訴裁判所ニ移送スベシ
第三十五条 上告裁判所ハ公判期日ノ通知ニ付テハ刑事訴訟法第四百二十二条第一項ノ期間ニ依ラザルコトヲ得
第三十六条 刑事手続ニ付テハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外一般ノ規定ノ適用アルモノトス
第三十七条 本章ノ規定ハ第二十二条、第二十三条、第二十九条、第三十条第一項、第三十二条、第三十三条及第三十四条ノ規定ヲ除クノ外軍法会議ノ刑事手続ニ付之ヲ準用ス此ノ場合ニ於テ刑事訴訟法第八十七条第一項トアルハ陸軍軍法会議法第百四十三条又ハ海軍軍法会議法第百四十三条、刑事訴訟法第四百二十二条第一項トアルハ陸軍軍法会議法第四百四十四条第一項又ハ海軍軍法会議法第四百四十六条第一項トシ第二十五条第二項中刑事訴訟法第百十九条第一項ニ規定スル事由アル場合ニ於テハトアルハ何時ニテモトス
第三十八条 朝鮮ニ在リテハ本章中司法大臣トアルハ朝鮮総督、検事長トアルハ覆審法院検事長、地方裁判所検事又ハ区裁判所検事トアルハ地方法院検事、刑事訴訟法トアルハ朝鮮刑事令ニ於テ依ルコトヲ定メタル刑事訴訟法トス但シ刑事訴訟法第四百二十二条第一項トアルハ朝鮮刑事令第三十一条トス
  第二章 予防拘禁
第三十九条 第一章ニ掲グル罪ヲ犯シ刑ニ処セラレタル者其ノ執行ヲ終リ釈放セラルベキ場合ニ於テ釈放後ニ於テ更ニ同章ニ掲グル罪ヲ犯スノ虞アルコト顕著ナルトキハ裁判所ハ検事ノ請求ニ因リ本人ヲ予防拘禁ニ付スル旨ヲ命ズルコトヲ得
策一章ニ掲グル罪ヲ犯シ刑ニ処セラレ其ノ執行ヲ終リタル者又ハ刑ノ執行猶予ノ言渡ヲ受ケタル者思想犯保護観察法ニ依リ保護観察ニ付セラレ居ル場合ニ於テ保護観察ニ依ルモ同章ニ掲グル罪ヲ犯スノ危険ヲ防止スルコト困難ニシテ更ニ之ヲ犯スノ虞アルコト顕著ナルトキ亦前項ニ同ジ
第四十条 予防拘禁ノ請求ハ本人ノ現在地ヲ管轄スル地方裁判所ノ検事其ノ裁判所ニ之ヲ為スベシ
前項ノ請求ハ保護観察ニ付セラレ居ル者ニ係ルトキハ其ノ保護観察ヲ為ス保護観察所ノ所在地ヲ管轄スル地方裁判所ノ検事其ノ裁判所ニ之ヲ為スコトヲ得
予防拘禁ノ請求ヲ為スニハ予メ予防拘禁委員会ノ意見ヲ求ムルコトヲ要ス
予防拘禁委員会ニ関スル規定ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四十一条 検事ハ予防拘禁ノ請求ヲ為スニ付テハ必要ナル取調ヲ為シ又ハ公務所二照会シテ必要ナル事項ノ報告ヲ求ムルコトヲ得
前項ノ取調ヲ為スニ付必要アル場合ニ於テハ司法警察官吏ヲシテ本人ヲ同行セシムルコトヲ得
第四十二条 検事ハ本人定リタル住居ヲ有セザル場合又ハ逃亡シ若ハ逃亡スル虞アル場合ニ於テ予防拘禁ノ請求ヲ為スニ付必要アルトキハ本人ヲ予防拘禁ニ仮ニ収容スルコトヲ得但シ已ムコトヲ得ザル事由アル場合ニ於テハ監獄ニ仮ニ収容スルコトヲ妨ゲズ
前項ノ仮収容ハ本人ノ陳述ヲ聴キタル後ニ非ザレバ之ヲ為スコトヲ得ズ但シ本人陳述ヲ肯ゼズ又ハ逃亡シタル場合ハ此ノ限リニ在ラズ
第四十三条 前条ノ仮収容ノ期間ハ十日トス其ノ期間内ニ予防拘禁ノ請求ヲ為サザルトキハ速ヤカニ本人ヲ釈放スベシ
第四十四条 予防拘禁ノ請求アリタルトキハ裁判所ハ本人ノ陳述ヲ聴キ決定ヲ為スベシ此ノ場合二於テハ裁判所ハ本人ニ出頭ヲ命ズルコトヲ得
本人陳述ヲ肯ゼズ又ハ逃亡シタルトキハ陳述ヲ聴カズシテ 決定ヲ為スコトヲ得
刑ノ執行終了前予防拘禁ノ請求アリタルトキハ裁判所ハ刑ノ執行終了後ト維モ予防拘禁ニ付スル旨ノ決定ヲ為スコトヲ得
第四十五条 裁判所ハ事実ノ取調ヲ為スニ付必要アル場合ニ於テハ参考人ニ出頭ヲ命ジ事実ノ陳述又ハ鑑定ヲ為サシムルコトヲ得
裁判所ハ公務所ニ照会シテ必要ナル事項ノ報告ヲ求ムルコトヲ得
第四十六条 検事ハ裁判所ガ本人ヲシテ陳述ヲ為サシメ又ハ参考人ヲシテ事実ノ陳述又ハ鑑定ヲ為サシムル場合ニ立会ヒ意見ヲ開陳スルコトヲ得
第四十七条 本人ノ属スル家ノ戸主、配偶者又ハ四親等内ノ血族又ハ三親等内ノ姻族ハ裁判所ノ許可ヲ受ケ輔佐人ト為ルコトヲ得
輔佐人ハ裁判所ガ本人ヲシテ陳述ヲ為サシメ若ハ参考人ヲシテ事実ノ陳述若ハ鑑定ヲ為サシムル場合ニ立会ヒ意見ヲ開陳シ又ハ参考ト為ルベキ資料ヲ提出スルコトヲ得
第四十八条 左ノ場合ニ於テハ裁判所ハ本人ヲ勾引スルコトヲ得
一 本人定リタル住居ヲ有セザルトキ
二 本人逃亡シタルトキ又ハ逃亡スル虞アルトキ
三 本人正当ノ理由ナクシテ第四十四条第一項ノ出頭命令ニ応セサルトキ
第四十九条 前条第一号又ハ第二号ニ規定スル事由アルトキハ裁判所ハ本人ヲ予防拘禁所ニ仮ニ収容スルコトヲ得但シ己ムコトヲ得ザル事由アル場合ニ於テハ監獄ニ仮ニ収容スルコトヲ彷ゲズ
本人監獄ニ在ルトキハ前項ノ事由ナシト雖モ之ヲ仮ニ収容スルコトヲ得
第四十二条第二項ノ規定ハ第一項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十条 別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外刑事訴訟法中勾引ニ関スル規定ハ第四十八条 ノ勾引ニ、勾留ニ関スル規定ハ第四十二条及前条ノ仮収容ニ付之ヲ準用ス但シ保釈及責付ニ関スル規定ハ此ノ限ニ在ラズ
第五十一条 予防拘禁ニ付キセザル旨ノ決定ニ対シテハ検事ハ即時抗告ヲ為スコトヲ得
予防拘禁ニ付スル旨ノ決定ニ対シテハ本人及輔佐人ハ即時抗告ヲ為スコトヲ得
第五十二条 別段ノ協定アル場合ヲ除クノ外刑事訴訟法中決定ニ関スル規定ハ第四十四条ノ決定ニ、即時抗告ニ関スル規定ハ前条ノ即時抗告ニ付之ヲ準用ス
第五十三条 予防拘禁ニ付セラレタル者ハ予防拘禁所ニ之ヲ収容シ改悛セシムル為必要ナル処置ヲ為スベシ
予防拘禁所二関スル規程ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第五十四条 予防拘禁ニ付セラレタル者ハ法令ノ範囲内ニ於テ他人ト接見シ又ハ信書其ノ他ノ物ノ授受ヲ為スコトラ得
予防拘禁ニ付セラレタル者ニ対シテハ信書其ノ他ノ物ノ検閲差押若ハ没取ヲ為シ又ハ保安若ハ懲戒ノ為必要ナル処置ヲ為スコトラ得仮ニ収容セラレタル者及本章ノ規定ニ依リ勾引状ノ執行ヲ受ケ留置セラレタル者ニ付亦同ジ
第五十五条 予防拘禁ノ期間ハ二年トス特ニ継続ノ必要アル場合ニ於テハ裁判所ハ決定ヲ以テ之ヲ更新スルコトヲ得
予防拘禁ノ期間満了前更新ノ請求アリタルトキハ裁判所ハ期間満了後ト雖も更新ノ決定ヲ為スコトヲ得
更新ノ決定ハ予防拘禁ノ期間満了後確定シタルトキト雖モ之ヲ期間満了ノ時確定シタルモノト看做ス
第四十条、第四十一条及第四十四条乃至第五十二条ノ規定ハ更新ノ場合ニ付之ヲ準用ス此ノ場合ニ於テ第四十九条第二項中監獄トアルハ予防拘禁所トス
第五十六条 予防拘禁期間ハ決定確定ノ日ヨリ起算ス拘禁セラレザル日数又ハ刑ノ執行ノ為拘禁セラレタル日数ハ決定確定後ト雖モ前項ノ期間ニ算入セズ
第五十七条 決定確定ノ際本人受刑者ナルトキハ予防拘禁ハ刑ノ執行終了後之ヲ執行ス
監獄ニ在ル本人ニ対シ予防拘禁ヲ執行セントスル場合ニ於テ移送ノ準備其ノ他ノ事由ノ為特ニ必要アルトキハ一時拘禁ヲ継続スルコトラ得
予防拘禁ノ執行ハ本人ニ対スル犯罪ノ捜査其ノ他ノ事由ノ為特ニ必要アルトキハ決定ヲ為シタル裁判所ノ検事又ハ本人ノ現在地ヲ管轄スル地方裁判所ノ検事ノ指揮ニ因リ之ヲ停止スルコトヲ得
刑事訴訟法第五百三十四条乃至第五百三十六条及第五百四十四条乃至第五百五十二条ノ規定ハ予防拘禁ノ執行ニ付之ヲ準用ス
第五十八条 予防拘禁ニ付セラレタル者収容後其ノ必要ナキニ至リタルトキハ第五十五条ニ規定スル期間満了前ト雖モ行政官庁ノ処分ヲ以テ之ヲ退所セシムベシ
第四十条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス。
第五十九条 予防拘禁ノ執行ヲ為サザルコト二年ニ及ビタルトキハ決定ヲ為シタル裁判所ノ検事又ハ本人ノ現在地ヲ管轄スル地方裁判所ノ検事ハ事情ニ因り其ノ執行ヲ免除スルコトヲ得
第四十条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第六十条 天災事変ニ際シ予防拘禁所内ニ於テ避難ノ手段ナシト認ムルトキハ収容セラレタル者ヲ他所ニ護送スベシ若シ護送スルノ暇ナキトキハ一時之ヲ解放スルコトヲ得
解放セラレタル者ハ解放後二十四時間内ニ予防拘禁所又ハ警察官署ニ出頭スベシ
第六十一条 本章ノ規定ニ依リ予防拘禁所若ハ監獄ニ収容セラレタル者又ハ勾引状若ハ逮
捕状ヲ執行セラレタル者逃走シタルトキハ一年以下ノ懲役ニ処ス
前条第一項ノ規定ニ依リ解放セラレタル者同条第二項ノ規定ニ違反シタルトキ亦前項ニ同ジ
第六十二条 収容設備若ハ械具ヲ損壊シ、暴行若ハ脅迫ヲ為シ又ハ二人以上通謀シテ前条第一頂ノ罪ヲ犯シタル者ハ三月以上五年以下ノ懲役ニ処ス
第六十三条 前二条ノ未遂罪ハ之ヲ罰ス
第六十四条 本法規定スルモノノ外予防拘禁ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第六十五条朝鮮ニ在リテハ予防拘禁ニ関シ地方裁判所ノ為スベキ決定ハ地方法院ノ合議部ニ於テ之ヲ為ス
朝鮮ニ在リテハ本書中地方裁判所ノ検事トアルハ地方法院ノ検事、思想犯保護観察法トアルハ朝鮮思想犯保護観察令、刑革訴訟法トアルハ朝鮮刑事令ニ於テ依ルコトヲ定メタル刑事訴訟法トス
  附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム(以下略)


[口語訳]

第一条 国体を変革する目的で結社を組織した者または結社の役員その他指導者の任務に就いた者は死刑または無期もしくは七年以上の懲役に処し、その事情を知っていて結社に加わった者または結社の目的遂行のためにの行為をした者は三年以上の有期懲役に処する。

第二条 前条の結社を支援する目的で結社を組織した者または結社の役員その他指導者の任務に就いている者は死刑または無期もしくは五年以上の懲役に処し、事情を知っていて結社に加入した者または結社の目的遂行のための行為をした者は二年以上の有期懲役を処する。

第三条 第一条の結社の組織を準備することを目的として結社を組織した者または結社の役員その他の指導者の任務に就いた者は死刑または無期もしくは五年以上の懲役に処し、事情を知っていて結社に加入した者または結社の目的遂行のための行為をした者は二年以上の有期懲役に処する。

第四条 前三条の目的をもって集団を結成した者または集団を指導した者は無期または三年以上の懲役に処し、前三条の目的をもって集団に参加した者または集団による前三条の目的遂行のための行為をした者は一年以上の有期懲役に処する。

第五条 第一条および第三条の目的をもってその目的にある事項の実行について協議もしくは煽動し、またはその目的にある事項を宣伝しその他その目的遂行のためにする行為をした者は一年以上十年以下の懲役に処する。

第六条 第一条および第三条の目的をもって騒乱、暴行その他生命、身体または財産に害を加える犯罪を煽動した者は二年以上の有期懲役に処する。

第七条 国体を否定しまたは神宮もしくは皇室の尊厳を冒涜する内容を流布することを目的として、結社を組織した者または結社の役員その他指導者の任務に就いた者は無期または二年以上の懲役に処し、事情を知っていて結社に加入した者または結社の目的遂行のための行為をした者は一年以上の牢有期懲役に処する。

第八条 前条の目的をもって集団を結成した者または集団を指導した者は無期または三年以上の懲役に処し、前条の目的をもって集団に参加した者または集団に関して前条の目的遂行のためにする行為をした者は一年以上の有期懲役に処する。

第九条 前八条の罪を犯させることを目的として金品その他の財産上の利益を供与しまたはその申込みもしくは約束をした者は十年以下の懲役に処する。事情を知っていて供与を受けまたはその要求もしくは約束をした者もまた同じ。

第十条 私有財産制度を否認することを目的として結社を組織した者または事情を知っていて結社に加入した者もしくは結社の目的遂行のための行為をした者は十年以下の懲役または禁固に処する。

第十一条 前条の目的をもってその目的にある事項の実行に関して協議をしまたはその目的にある事項の実行を煽動した者は七年以下の懲役または禁固に処する。

第十二条 第十条の目的をもって騒乱、暴行その他生命、身体または財産に害を加える犯罪を煽動した者は十年以下の懲役または禁固に処する。

第十三条 前三条の罪を犯させることを目的とし、金品その他の財産上の利益を供与しまたはその申込みもしくは約束をした者は五年以下の懲役または禁固に処する。事情を知っていて供与を受けまたはその要求もしくは約束をした者もまた同じ。

第十四条 第一条および第四条、第七条、第八条および第十条の未遂罪はこれを罰する。

第十五条 本章の罪を犯した者が自首した時はその刑を軽減または免除する。

第十六条 本章の規定は何人を問わない。本法施行地以外(外地のこと)において罪を犯した者にもまた適用する。

第二章 刑事手続

第十七条 本章の規定は第一章に掲げる罪に関する事件について適用する。

第十八条 検事被疑者召喚しまたはその召喚を司法警察官に命令することができる。
2検事の命令により司法警察官の発する召喚状には、命令を出した検事の職名、氏名およびその召喚状を発した命令内容をも記載しなければならない。
3召喚状の送達に関する裁判所書記および執達吏に属する職務は司法警察官吏が行うことができる。

第十九条 被疑者が正当な理由なくして前条の規定による召喚に応じない時、または刑事訴訟法第八十七条第一項各号に規定する事由がある時は、検事は被疑者を勾引しまたはその勾引を他の検事に嘱託もしくは司法警察官に命令をすることができる。
2 前条第二項の規定は検事の命令によって司法警察官の発する勾引状に準用する。

第二十条 勾引した被疑者は指定された場所に出頭させた時より四十八時間内に検事または司法警察官がこれを尋問しなければならない。その時間内に勾引状を発せられない時は、検事は被疑者を釈放しまたは司法警察官によって釈放させなければならない。

第二十一条 刑事訴訟法第八十七条第一項各号に規定する事由がある時は、検事は被疑者を勾留しまたはその勾留を司法警察官に命令することができる。
2 第十八条第二項の規定は検事の命令によって司法警察官が発する勾留状に準用する。

第二十二条 勾留は警察官署または憲兵隊の留置場をもって監獄に代用することができる。

第二十三条 勾留の期間は二月とする。特に継続の必要がある時は地方裁判所検事または区裁判所検事は検事長の許可を受け、一月ごとに勾留の期間を更新することができる。ただし、通算して一年を越えることはできない。

第二十四条 勾留の事由が消滅しその他勾留を継続する必要がないと判断した時は検事は速やかに被疑者を釈放しまたは司法警察官によって釈放させなければならない。

第二十五条 検事は被疑者の住居を制限して拘留の執行を停止することができる。
2 刑事訴訟法第百十九条第一項に規定する事由がある場合には検事は勾留の執行停止を取り消すことができる。

第二十六条 検事は被疑者を尋問しまたはその尋問を司法警察官に命令することができる。
2 検事は公訴提起前に限り証人を尋問しまたはその尋問を他の検事に嘱託もしくは司法警察官に命令することができる。
3 司法警察官が検事の命令によって被疑者または証人を尋問した時は、命令した検事の職名、氏名および命令によって尋問した趣旨を尋問調書に記載しなければならない。
4 第十八条第二項および第三項の規定は証人尋問に準用する。

第二十七条 検事は公訴提起前に限り、押収、捜索もしくは検証しまたはその処分を他の検事に嘱託もしくは司法警察官に命令することができる。
2 検事は公訴提起前に限り、鑑定、通訳もしくは翻訳を命じまたはその処分を他の検事に嘱託もしくは司法警察官に命令することができる。
3 前条第三項の規定は押収、捜索または検証の調書および鑑定人、通訳または翻訳人の尋問調書について準用する。
4 第十八条第二項および第三項の規定は鑑定、通訳および翻訳に準用する。

第二十八条 刑事訴訟法中被告人の召喚、勾引および勾留、被告人および証人の尋問、押収、捜索、検証、鑑定、通訳ならびに翻訳に関する規定は別段の規定がある場合を除いて被疑事件についてはこれを準用する。ただし、保釈および責付に関する規定はこの限りではない。

第二十九条 弁護人は司法大臣があらかじめ指定した弁護士の中より選任しなければならない。ただし、刑事訴訟法第四十条第二項の規定の適用を妨げない。

第三十条 弁護人の数は被告人一人につき二人を越えてはならない。
2 弁護人の選任は、最初に定めた公判期日に関わる召喚状を受けた日より十日を経過した時はできない。ただし、やむを得ない理由がある場合で裁判所の許可を受けた時はこの限りではない。

第三十一条 弁護人が訴訟に関する書類の謄写をする時は、裁判長または予審判事の許可を受けることが必要である。
2 弁護人の訴訟に関する書類の閲覧は、裁判長または予審判事の指定した場所においてしなければならない。

第三十二条 被告が事件公判に付せられた場合は、検事が必要と認めた時は管轄移転の請求をすることができる。ただし、第一回公判期日の指定があった後はこの限りではない。
2 前項の請求は、事件が係属する裁判所および移転先裁判所に共通する直近上級裁判所でしなければならない。
3 第一項の請求があった時は決定があるまで訴訟手続きを停止しなければならない。

第三十三条 第一章に掲げる罪を犯した者と認めた第一審の判決に対しては控訴することができない。
2 前項に規定する第一審の判決に対しては直接上告をすることかできる。
3 上告は刑事訴訟法によって第二審の判決に対し上告する理由がある場合にできる。
4 上告裁判所は、第二審の判決に対する上告事件に関する手続きによって裁判をしなけれはならい。

第三十四条 第一章に掲げる罪を犯した者と認めた第一審の判決に対し上告があった場合、上告裁判所は、同章に掲げる罪を犯した者でないことを疑う余地のない顕著な事由があるものと認めた時は、判決をもって原判決を破棄し、事件を管轄控訴裁判所に移送しなければならない。

第三十五条 上告裁判所は、公判の期日の通知については刑事訴訟法第四百二十二条第一項の期間によらないことができる。

第三十六条 刑事手続きについては別の規定がある場合を除いては一般の規定の適用を受けるものとする。

第三十七条 本章の規定は第二十二条、第二十三条、第二十九条、第三十条第一項、第三十二条、第三十三条および第三十四条の規定を除く他、軍法会議の刑事手続きについてこれを準用する。
2 この場合において、刑事訴訟法第八十七条第一項とあるのは陸軍軍法会議法第百四十三条または海軍軍法会議法第百四十三条とし、刑事訴訟法第四百二十二条第一項とあるのは陸軍軍法会議法第四百四十四条第一項または海軍軍法会議法第四百四十六条第一項とし、第二十五条第二項中刑事訴訟法第百十九条第一項に規定する事由ある場合においてはとあるのは何時でもとする。

第三十八条 朝鮮では、本章中司法大臣とあるのは朝鮮総督、検事長とあるのは覆審法院検事長、地方裁判所検事または区裁判所検事とあるのは地方法院検事、刑事訴訟法とあるのは朝鮮刑事令にもとづいて定めた刑事訴訟法とする。ただし刑事訴訟法第四百二十二条第一項とあるのは朝鮮刑事令第三十一条とする。

第二章 予防拘禁

第三十九条 第一章に掲げる罪を犯し刑に処せられた者が、その執行を終わり釈放されるべき場合、釈放後においてさらに同章に掲げる罪を犯すおそれが顕著な時、裁判所は検事の請求によって本人を予防拘禁にする旨を命令することができる。
2 第一章に掲げる罪を犯し刑に処せられその執行を終わった者または刑の執行猶予の言い渡しを受けた者が、思想犯保護観察法によって保護観察に付せられた場合、保護観察中同章に掲げる罪を犯す危険を防止することを困難にし、更にこれを犯す恐れがあることが顕著な時は前項に同じ。

第四十条 予防拘禁の請求は、本人の現在地を管轄する地方裁判所の検事がその裁判所においてしなければならない。
2 前項の請求は保護観察に付されている者の場合は、その保護観察をする保護観察所の所在地を管轄する地方裁判所の検事がその裁判所においてしなければならない。
3 予防拘禁の請求をするにはあらかじめ予防拘禁委員会の意見を求める必要がある。
4 予防拘禁委員会に関する規定は勅令で定める。

第四十一条 検事が予防拘禁の請求をするには必要な取調べをしまたは公務所に紹介して必要な事項の報告を求めることができる。
2 前項の取調べをする時、必要な場合は司法警察官吏と共に本人を同行させることができる。

第四十二条 検事は本人が定住居を持たない場合または逃亡もしくは逃亡する恐れがある場合、予防拘禁の請求をするについて、必要がある時は本人を予防拘禁に仮収容することできる。ただし、やむを得ない事由がある場合には監獄に仮収容することを妨げない。
2 前項の仮収容は、本人の陳述を聞いた後でなければできない。ただし、本人が陳述をしないかまたは逃亡した場合にはこの限りではない。

第四十三条 前条の仮収容の期間は十日とする。その期間内に予防拘禁の請求がない時は速やかに本人を釈放しなければならない。

第四十四条 予防拘禁の請求があった時は、裁判所は本人の陳述を聞き、決定をしなければならない。この場合裁判所は本人に出頭を命令することかできる。
2 本人が陳述をしないかまたは逃亡した時は陳述を聞かないまま決定することができる。
3 刑執行の終了前に予防拘禁の請求があった時は、裁判所は刑の執行終了後といえども予防拘禁に付する旨の決定をすることができる。

第四十五条 裁判所は事実の取調べをするについて、必要な場合に参考人に出頭を命じ、事実の陳述または鑑定をさせることができる。
2 裁判所は公務所に照会して、必要な事項の報告を求めることができる。

第四十六条 検事は、裁判所が本人に陳述をさせまたは参考人に事実の陳述または鑑定をさせる場合には立会い意見を述べることができる。

第四十七条 本人の属する家の戸主、配偶者または四親等以内の血族または三親等以内の姻族は、裁判所の許可を受け補佐人となることができる。
2 補佐人は裁判所が本人に陳述させもしくは参考人に事実の陳述もしくは鑑定をさせる場合には立会い意見を述べまたは参考とすべき資料を提出することができる。

第四十八条 左の場合に裁判所は、本人を勾引することができる。
一 本人が定住居がない時
二 本人が逃亡した時または逃亡するおそれがある時
三 本人が正当な理由なくして第四十四条第一項の出頭命令に応じなかった時

第四十九条 前条第一号または第二号に規定する事由がある時は、裁判所は本人を予防拘禁所に仮収容することができる。ただし、やむを得ない事由があった場合は監獄に仮収容することを妨げない。
2 本人が監獄にいる時は前項の事由がない時でも仮収容することができる。
3 第四十二条第二項の規定は第一項の場合に準用する。 

第五十条 別段の規定がある場合を除いて刑事訴訟法中勾引に関する規定は第四十八条の勾引に、勾留に関する規定は第四十二条および前条の仮収容に準用する。ただし、保釈および責付に関する規定はこの限りではない。

第五十一条 予防拘禁に付しない旨の決定に対して検事は即時抗告をすることができる。
2 予防拘禁に付する旨の決定に対して本人および補佐人は即時抗告することができる。

第五十二条 別段の協定がある場合を除いて刑事訴訟法中決定に関する規定は第四十四条の決定に、即時抗告に関する規定は前条の即時抗告に準用する。

第五十三条 予防拘禁に付せられた者は、予防拘禁所に収容し改悛させるため必要な処置をしなければならない。
2 予防拘禁所に関する規定は勅令で定める。

第五十四条 予防拘禁に付せられた者は、法令の範囲内において他人と接見または信書その他の物を授受することができる。
2 予防拘禁になった者に対しては信書その他の物の検閲差押えもしくは没収または保安もしくは懲戒のため必要な処置を行うことができる。仮収容された者および本章の規定によって勾引状の執行を受け留置された者についても同じ。

第五十五条 予防拘禁の期間は二年とする。特に継続が必要な場合裁判所は決定をもって更新することができる。
2 予防拘禁の期間満了前に更新の請求があった時は裁判所は期間満了後であっても更新の決定をすることができる
3 更新の決定は予防拘禁の期間満了後確定した時といえども期間満了の時確定したものとみなす。
4 第四十条、第四十一条および第四十四条および第五十二条の規定は更新の場合に準用する。この場合、第四十九条第二項中監獄とあるのは予防拘禁所とする。

第五十六条 予防拘禁期間は、決定確定の日より起算する。拘禁されなかった日数または刑の執行のため拘禁された日数は、決定確定後といえども前項の期間に含まれない。

第五十七条 決定確定の際に、本人が受刑者である時は予防拘禁は刑の執行終了後に行う。
2 監獄にいる本人に対して予防拘禁を行おうとする場合は、移送の準備その他の事由のため特に必要がある時は一時拘禁を継続することができる。
3 予防拘禁の執行は本人に対する犯罪の捜査その他の事由のため特に必要がある時は決定を下した裁判所の検事は、本人の現在地を管轄する地方裁判所の検事の指揮によってこれを停止することができる。
4 刑事訴訟法第五百三十四条および第五百三十六条および第五百四十四条および第五百五十二条の規定は予防拘禁の執行に準用する。

第五十八条 予防拘禁に付された者が収容後その必要がなくなった時は第五十五条に規定する期間満了前といえども行政官庁の処分をもって退所させなければならない。
2 第四十条第三項の規定は前項の場合に準用する。

第五十九条 予防拘禁の執行をしないまま二年を経過した時は決定を下した裁判所の検事または本人の現在地を管轄する地方裁判所の検事は事情によりその執行を免除することができる。
2 第四十条第三項の規定は前項の場合に準用する。

第六十条 天災事変に際しては、予防拘禁所内において避難の手段がないと認めた時は収容された者を他所に護送しなければならない。もし護送する暇がない時は一時これを開放することができる。
2 開放された者は開放後二十四時間内に予防拘禁所または警察官署に出頭しなければならない。

第六十一条 本章の規定によって予防拘禁もしくは監獄に収容された者または勾引状もしくは逮捕状を執行された者が逃走した時は一年以下の懲役に処する。
2前条第一項の規定により開放された者が同上第二項の規定に違反した時は前項に同じ。

第六十二条 収容設備もしくは械具を損壊し、暴行もしくは脅迫または二人以上が共謀して前条第一項の罪を犯した者は三月以上五年以下の懲役に処する。

第六十三条 前二条の未遂罪はこれを罰する。

第六十四条 本法に規定するものの他予防拘禁に関して必要な事項は命令で定める。
第六十五条 朝鮮では、予防拘禁に関して地方裁判所のなすべき決定は地方法院の合議部において行う。
2 朝鮮では本書中地方裁判所の検事とあるのは地方法院の検事、思想犯保護観察法とあるのは朝鮮思想犯保護観察令、刑革訴訟法とあるのは朝鮮刑事令によって定めた刑事訴訟法とする。

付則
本法施行の期日は勅令で定める(以下略)


治安維持法・用語解説
※語彙の意味は「広辞苑」(電子版)に基づきました。

1「治安維持法」…国体の変革、私有財産制度の否認を目的とする結社活動・個人的行為に対する罰則を定めた法律。一九二五年(大正一四)公布。二八年改正。さらに四一年全面改正。主として共産主義運動の抑圧策として違反者には極刑主義を採り、言論・思想の自由を蹂躙。四五年廃止。
2国体…主権または統治権の所在により区別した国家体制のこと。戦前における「国体」は主権も統治権も天皇にあり天皇国家を意味していた。
3神宮…伊勢神宮の略。または、一般的に全国に散在する「神を祀る宮」(お宮・神社)を総称する。戦前は、天皇国家護持のために神道を国家的宗教とし、「護国神社」や「お宮・神社」で繋がる国民の宗教的心情を利用して「靖国神社」へと結びついている。
4結社…ある目的のために団体をつくること。戦前は「治安維持法」のように結社の自由を認めない法律によって思想弾圧を進めた。
「参考」…日本国憲法 第21条〔集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密〕
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
5騒乱…社会を騒然とさせること。何を騒乱とするかの判断が曖昧で「治安維持法」で悪用し弾圧の対象とした。
6煽動(せんどう)…特定の目的のために群衆を煽ること。何を煽動とするかの判断が曖昧で「治安維持法」で悪用し弾圧の対象とした。現在は「破壊活動防止法」がある。
7懲役…刑務所に拘置して一定の労役に服させる刑。無期と有期とがある。
8禁固…刑務所に拘置するだけで定役には服させない刑。無期と有期とがある。
9未遂罪…犯罪が未遂でも、これを罰する旨の規定がある場合に成立する罪。「治安維持法」では、この未遂罪が法制化されていた。
10被疑者…犯罪の嫌疑を受けた者でまだ起訴されない者。容疑者。
11召喚…裁判所が被告人・証人などに対し、公判期日その他一定の日時に裁判所または指定された場所に出頭を命ずること。その文書が召喚状。
12勾引(こういん)…被告人・証人その他の関係人を一定の場所に引致する強制処分。召喚に応じない場合などに限り、勾引状によって行う。
13勾留…被疑者・被告人を拘禁する刑事手続上の強制処分。その文書が勾留状。
14拘禁…留置場・刑務所などに被疑者・被告人・受刑者などを継続的に拘束すること。
15監獄…死刑・自由刑の言渡しを受けた者および勾留された被疑者・被告人などを拘禁する施設。
16執行停止…裁判で、強制執行などを一時的に停止する命令を出すこと。
17公訴…刑事事件について検察官が起訴状を提出して裁判所の審判を求めること。
18尋問…裁判所などが、事件について証人・鑑定人・被告人などに口頭で問いただすこと。その内容を記述したのが尋問調書。
19押収…証拠物等の占有を取得する刑事上の処分。強制力を用いる差押えと強制力を用いない領置とがある。
20検証…証拠資料の事物などの在否および状態を裁判官などが直接確かめること。
21鑑定…学識経験など第三者が、裁判官の判断能力を補助するため、専門的見地からの判断を報告すること。それを行う人が鑑定人。
22責付
23保釈…未決勾留中の被告人を釈放すること。
24管轄(かんかつ)…支配の及ぶ範囲。国家または公共団体が取り扱う事務について行える範囲。
25管轄裁判所…特定の事件について管轄権を有する裁判所。
26上告…刑事訴訟法上、高等裁判所による第一審または第二審の判決に対し、原判決の変更を求めるための上訴。
27訴訟手続き…訴訟の当初からその終結に至るまでの一切の手続。
28第一審控訴…審級制度のもとにおいて最初に訴訟を受理する権限をもつ裁判所(第一審29裁判所)によってなされる審判。
30控訴…第一審の判決を不服とする場合に、その取消し・変更を直接上級裁判所に求める訴訟手続。
31控訴裁判所…控訴事件を審理する裁判所。
32移送…訴訟の手続において、事件の処理を他の裁判所に移すこと。
33予防拘禁…保安処分の一。刑期満了後も犯罪予防のため引き続き拘禁する処分。わが国では、第二次大戦中、「治安維持法」に違反した者について行われた。その処分決定を行うために審理を行ったのが予防拘禁委員会。
34執行猶予…刑の言渡しをすると同時に、一定期間その刑の執行を猶予し、その猶予期間を無事に経過したときは、刑の言渡しの効力を失わせる制度。
35保護観察…施設に収容せず指導監督などによって犯罪者の改善更生を図る制度。
36仮収容…囚人などを仮に監獄などに入れること。
37陳述…意見などを口頭で述べること。
38刑執行…裁判所が下した判決の罪を実行させること。
39立会い…立ち会うこと。特に、後日の証拠のため、その場に臨席すること。
40抗告…下級裁判所の決定・命令に対して、当事者などが上級裁判所に起す不服申立て。
41抗告裁判所…抗告の当否を審理する裁判所
42改悛(かいしゅん)…前非を改め心をいれかえること。
43信書…てがみ。書状。
44検閲…調べあらためること。特に、出版物・映画などの内容を公権力が審査し、不適当と認めるときはその発表などを禁止する行為をいう。戦前はこの検閲が法で認められていた。
※[参考]日本国憲法第21条〔集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密〕
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
45差押え…特定のものや権利について私人の事実上または法律上の処分を禁ずる行為。刑事訴訟上は押収の一つであり、強制力を用いてする場合をいう。
46没収…犯罪に関連する物の所有権を剥奪して国に移す刑罰。
47保安…保安処分のこと。社会に危険な行為をするおそれのある者から社会を防衛し、その危険性を矯正・治療するために刑罰を補充し、または刑罰に代えて用いられる処分。
48懲戒…不正または不当な行為に対し、制裁を加えること。
49懲戒処分…懲戒としてなされる処分。一般には免職・停職・減給・戒告および過料の類。
50逮捕状…被疑者を逮捕するために、検察官・司法警察員の請求により裁判官が発する令状。
51参考人…犯罪捜査のため捜査機関により取り調べられる者のうち、被疑者以外の者。
52補佐人…被告人の法定代理人その他一定の身分関係に在る者で、被告人の利益の保護に当るもの。
53司法大臣…現在の法務大臣の旧名称。
54司法警察官…警察官の内、犯罪事実を捜査し犯人を逮捕し、証拠を蒐集することを目的とする役割。その任務にあたる者が司法警察官吏。
55執達吏…「執行官」の旧名称で、主として裁判の執行、裁判所の発する文書の送達の事務を行う職員。
56検事…「検察官」の旧名称で、犯罪を捜査し、公訴を提起・維持し、裁判の執行を監督するほか、公益の代表者として一定の権限を有する行政官。検事総長・次長検事・検事長・検事・副検事の別がある。
57予審…戦前の制度で、事件を公判に付すべきか否かを決定する公判前の裁判官による非公開の手続。その審理を行う者が予審判事。日本国憲法施行とともに一九四七年廃止。
58憲兵…軍事警察をつかさどる軍人。旧陸軍では軍隊に関する行政警察・司法警察をもつかさどった。のち次第に権限を拡大して思想弾圧など国民生活全体をも監視するようになった。一八八一年(明治一四)設置。
59地方裁判所…下級裁判所の一つ。原則的な第一審裁判所。
60区裁判所…一九四七年までの旧制で通常裁判所の最下級。現在の簡易裁判所にあたる。
61上級裁判所…上級審の裁判所。例えば地方裁判所が事件の第一審を行なった場合にその控訴審を行う高等裁判所を指す。
62上告裁判所…上告審の裁判所、すなわち最高裁判所。
63軍法会議…陸海軍人を裁判する特別刑事裁判所。わが国では一八八二年(明治一五)設置、一九四五年(昭和二○)廃止。
64公務所…刑法上、公務員が職務を行うために設けられた場所。
65勅令…明治憲法下、帝国議会の協賛を経ず、天皇の大権により発せられた命令で、一般の国家事務に関して法規を定めたもの。
66命令…国の行政機関が制定する法の形式。法律を実施するため、または法律の委任をうけて制定される。政令・総理府令・省令および各外局で発する規則、並びに人事院規則・会計検査院規則など。
67思想犯保護観察法…治安維持法違反の罪に問われた者の再犯を防ぐため、その思想・行動を監視することを目的とした法律。1936年(昭和11)公布、45年廃止。
68刑事訴訟法…刑法の具体的実現を目的として一定の手続を規定する法。狭義には刑事訴訟法典(1890年(明治23)制定、1922年、48年に全面改正)をいう。
69軍法会議
(1)軍法会議とは…軍人が軍人を裁く、軍の刑事裁判所である。
(2)沿革
明治15年 東京に軍法会議が設置されたのが最初
大正10年 「陸軍軍法会議法」「海軍軍法会議法」に全面改正された。
(3)裁判の対象
罪を犯した現役軍人、召集中の軍人、軍属であり、一般刑法の犯罪についても軍法会議の対象となった。
(4)軍法会議の種類−陸軍軍法会議の例
軍法会議の種類

70血族…同じ先祖から出て血統のつづいている者。法律上はこれと同一視した者(養親子など)を含める(法定血族)。
71姻族…婚姻によりできた親戚。配偶者の血族。民法は三親等内の姻族を親族としている。
72朝鮮…日本が領有していた時の名称で現在の韓国・北朝鮮のこと。
73朝鮮総督府…日本領有当時(一九一○年以降)、京城(ソウル)におかれ、朝鮮総督を長官とした朝鮮支配のための最高行政官庁。
74朝鮮総督…朝鮮総督府の長官。
75地方法院…戦前の制度で、朝鮮・台湾・関東州および南洋群島などの植民地の司法制度として存在した裁判所。
76覆審法院…地方法院に対する上級裁判所。
77朝鮮刑事令…明治45年制令された植民地朝鮮における刑事事件関係の法令で四十七条まである。
78朝鮮刑事令第三十一条
上告ヲ為スニハ其ノ申立書ヲ原裁判所ニ差出シ且其ノ申立ヲ為シタル日ヨリ五日内ニ趣意書ヲ差出スヘシ
(上告をするにはその申立書を原裁判所に差し出し、かつその申立をした日より五日以内に趣意書を差し出さなけれはならない)
79朝鮮思想犯保護観察令…日本の「思想犯保護観察令」を植民地朝鮮に適用した法令。


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